April 12, 2008

how graceful...



待ちに待った「ランジェ公爵夫人」。
初めて行った岩波ホール、平日のお昼にも関わらず満席でした。

映画はフランスの文豪、バルザックの小説を原作にしたナポレオン時代のパリ・サンジェルマンを舞台にした恋愛劇。何かで上の画像を見た瞬間、「絶対に観なければ!」と思った通り、俳優も、衣装(インスパイアされますよ)も、セットも、本当に優雅で美しく素晴らしかった。。。
2時間半の大作。そのほとんどは主人公の将軍と公爵夫人の間のやりとりというクラシックな心理劇なので、ハリウッド映画のような起伏にとんだ展開はありませんが、「フランス人ってこうなんだな〜」という今も昔もたぶん変わらないエスプリを堪能できました。
例えば同じ題材でも、別の監督、別のプロデューサーが撮影すれば華やかな中世恋愛悲劇になったのかもしれませんが、そこはヌーヴェル・ヴァーグの校長先生、ジャック・リベット監督。そぎ落として、そぎ落として、何もかも最小限のシンプルな表現の中で観客が目を凝らすと何かが見えてくる作品だと思います。

パパ・ドパルデューの大ファンなのですが、息子ギョーム・ドパルデューも相当、素敵。「ローラX」からもう10年くらいかな、事故による片足切断を経て、重量感が増して渋い個性の俳優になりました。。。ルイ・ガレルが表紙の最近のvogue l'uomoでも彼の特集が組まれています。
買ってしまいました。