January 25, 2008

lost control



全編モノクロームで描かれる、joy divisionのボーカリスト、ian curtisのストーリー
監督が写真家ということもあるのか、多くの場面での美しい構図が印象的でした。
誰かに感情移入することなく距離感を持って淡々と語られる彼と妻と愛人(?)とバンドがそれぞれすばらしいのひとことです。
特に主役を務めるsam riley、みんなに触れ回ってますが、彼は本当にクール。
よくありがちな、実在の人物にちょっと似てるけどなんだか変、というのが全くなく、見てると、ian curtisなのかsam rileyなのかわからなくなってくるくらいに魅力的なのです。
彼のモデルのようなルックスと時折見せるユーモアのセンスが、陰鬱になりかねない物語を明るくしているなと思いました。
バンド関係と愛人(?)を演じる俳優も生き生きしています。
samantha morton、'missharps'でもdjをするくらい音楽好きでも知られる女優さんですが、ここではちょっと損な妻役。
でもバンドのライブ・シーンで、おそらく思わずビートに乗って踊ってしまってる姿は、
おっとりとした妻役ではなく、まさに本人自身が出てしまったクールなリアクション。
そうそう、ianが着ている、'HATE'と背中に欠かれたコートなど、昔のraf simonsのコレクションを思い出しました