August 14, 2008

JPB



随分昔に「ヌーヴェルヴァーグの雰囲気の勉強」のために観たトリュフォーの作品を、最近少しづつ見直しています。当時義務感から必死に観ていた初期の作品よりも、円熟度が増した後期の洗練された作品群の方が今となれば好ましく、「日曜日が待ち遠しい!」「アメリカの夜」には引き込まれました。「隣の女」も観なければ。ニューヨークでもちょうどヌーヴェルヴァーグの回顧映画祭みたいなものが行われていると何かで読んだのですが、その代名詞でもある永遠にクールな俳優、完全にハンズ・アップな男性、ジャン=ポール・ベルモンド。個人的には彼のマッドネスな演技より、「女は女である」「リオの男」での、女性に振り回される情けない感じの方が好きですが。彼とカトリーヌ・ドヌーブ共演、トリュフォー監督の「暗くなるまでこの恋を」を観たところなのですが、ここでのふたりの恋愛関係はラテンの情熱の道行きで、淡白な日本人の私は途中で何度も「もういいでしょう、その辺で」と思いつつ、なんとか見終えました。でも全編 YSLのドヌーブの着こなしはモダンでエレガント(とても娼婦には見えない)かつスタイリッシュ、必見です。